マンションの内窓は効果ある?費用対効果と“先に確認すべき窓の条件”【体験談あり】
中古マンションを探したり、リノベを考え始めると、間取りやキッチンなど“目に見える場所”に意識が向きがちです。
でも、住んでからじわじわ効いてくるのは、意外と窓まわりだったりします。
- 冬、窓の近くがスースーする
- 夏、エアコンをつけても効きが弱い気がする
- 結露がひどくてカビが心配
- 外の音が気になる(道路・踏切・飛行機など)
こういう「小さなストレスの積み重ね」が、暮らしの快適さを左右します。
そこでこの記事では、マンションでも施工しやすい対策のひとつ、内窓(室内側にもう一枚窓をつける“二重窓”)について、効果と費用対効果を“現実的な目線”でまとめます。
私自身、2022年のリノベ時に内窓を付けて「もっと早くやればよかった」と感じた一方で、先に確認しないと失敗しやすい条件もありました。
- 内窓の効果(断熱・結露・音)を、盛らずに整理
- 付ける前に確認すべき窓の条件(管理規約・奥行・干渉)
- 我が家の実例(持ち出し設置/掃除ポイント/体感)
- 補助金(窓断熱)の“内窓だけ”ミニ表(公的資料ベース)
内窓は「体感」に効きやすい。音も“結果として”ラクになることがある
内窓のいちばん大きい価値は、冷え・暑さがラクになることです。
窓は壁より断熱が弱くなりやすい場所なので、ここが改善されると「部屋全体の感じ方」が変わりやすいです。
そして、断熱のために付けたとしても、結果として外の音がやわらぐと感じるケースがあります。私の家もまさにそれでした(あとで詳しく書きます)。
ただし、内窓は“魔法のアイテム”ではありません。
「完全に無音」「結露ゼロ」「光熱費が必ず大幅ダウン」など、強い言い切りは避けたほうが安心です。マンションは管理規約や窓の奥行など“前提条件”で仕上がりが変わるからです。
内窓の仕組み・・・なぜ効効果があるの?
内窓は、今ある窓の内側にもう一つ窓を付けます。
すると窓が二重になり、その間に空気の層ができます。
この空気の層がポイントで、
- 冬:室内の暖かさが外へ逃げにくい
- 夏:外の熱が室内へ入りにくい
- 音:音の通り道が増えて“減衰”しやすい
という状態をつくります。
イメージとしては、薄い上着1枚よりも、上着+インナーで“間に空気”がある方があったかい、に近いです。
内窓で期待できる3つの効果(断熱/結露/音)
1)断熱:体感が変わりやすい(「足元の冷え」「窓際の寒さ」に効く)
内窓で一番実感が出やすいのはここだと思います。
同じ室温でも、窓から冷気が来にくくなると、体が感じる“寒さ”が弱くなります。
「エアコンの設定温度を下げられるかどうか」は家庭差がありますが、少なくとも
- 窓際の不快感が減る
- 暖房を止めた後の冷え方が穏やかになる
など、快適面の回収がしやすいです。
2)結露:軽くなることはある(ただし暮らし方の影響も大きい)
結露は、ざっくり言うと「冷たい窓に、湿った空気が触れて水になる」現象です。
内窓で窓の表面が冷えにくくなると、結露が軽くなることがあります。
ただし結露は、
- 加湿器の種類・設定
- 洗濯物の室内干し
- 換気量
- 室温・外気温
でも変わるので、「内窓=必ず結露ゼロ」とは言いません。
私の家も加湿器は使いますが、結露は“うっすら”程度で、困るほどではありません(乾燥している可能性もあるので、そこは生活スタイル次第です)。
3)音:完全遮音ではないが、「気になり方」が下がることがある
内窓で音が軽減されたとしても、外の音が消えるわけではありません。
ただ、**“音の角が取れる”**ような感覚になることがあります。
私の家は空港が近く、窓を開けると飛行機音が入ります。住んでいれば耳が慣れる面もありますが、内窓にしてからは「前よりラク」と感じました。
音に敏感な方ほど、満足度が上がりやすいポイントかもしれません。
ここが落とし穴!内窓は「付けられる条件」がある
内窓はおすすめできる一方で、付ける前に確認すべき条件があります。これを飛ばすと、「付いたけど想像と違う」「掃除しにくい」「カーテンが干渉した」などが起きがちです。
確認1)管理規約:内窓でも“届出が必要”なケースがある
内窓は室内側の工事なので比較的ハードルが低いですが、マンションはルールが最優先です。
管理規約で工事申請や届け出が必要な場合もあるので、見積もり前に確認しておくと安心です。
聞き方(そのまま使えます)
- 「室内側の内窓設置は可能ですか?申請や届出は必要ですか?」
- 「窓まわり工事で注意事項(禁止・制限)はありますか?」
確認2)窓枠の奥行:足りないと“ふかし枠”や“持ち出し設置”になる
内窓は、既存の窓枠に取り付けるのが基本ですが、窓枠の奥行が足りないと納まりが変わります。
代表的には2パターンです。
- ふかし枠:枠を追加して“奥行を増やして”きれいに納める
- 持ち出し設置:干渉を避けるため室内側にずらして設置する
どちらが良い・悪いではなく、窓の条件で決まることが多いです。

確認3)干渉チェック:クレセント、レール、カーテンレール
現場でよくあるのがこれです。
- 既存窓の金物(クレセント等)
- レール
- カーテンレール
これらと内窓が干渉すると、持ち出し設置になりやすいです。
つまり「付けられるかどうか」だけでなく、どう納まるかまで見積前に把握しておくと、あとで納得感が高くなります。
【わが家の体験談】2022年リノベで内窓を付けた理由と結果
取り付けた背景・・・共用廊下側の2部屋はウインドウエアコン前提だった
私のマンションは、共用廊下側の居室2部屋が構造上、ウインドウエアコンを付ける前提でした。
「じゃあどこを快適にする?」と考えたとき、家族が長く過ごす**ベランダ側のLDK(キッチン・ダイニング・リビング)**を優先して、そこに内窓を付けました。
設置前の悩み・・・経年の隙間風が気になっていた
もともとのベランダ窓は経年で少し隙間があり、しっかりカーテンを閉めないと隙間風が入ることがありました。
「これが改善されるなら、体感は大きいはず」と思い、リノベ会社に見積もりの段階で相談しました(隣人が付けていたので“設置できるはず”という見込みもありました)。
設置後・・・内窓自体に隙間はほぼなし。違いは“出幅”と掃除ポイント
以前は「少し隙間ができる」と表現していたのですが、あらためて写真を撮って確認すると、隙間はほとんどありませんでした。
仕上がりとしてはきれいで、そこに不満はありません。
ただし、既存窓の金物やレール等と干渉する関係で、内窓は室内側に“持ち出して”設置されています。
そのため、外側窓枠と内側窓枠の間に、床面が約3cmほど残る納まりになりました。
例えるなら、出窓が“外に出っ張る”のに対して、これは内側に出っ張るバージョンです。
生活上のデメリットは大きくなく、強いて言えば
- レール周りにホコリが溜まりやすく、掃除が少し面倒
この一点くらいです。段差でつまずくようなことはありませんでした。

【体感レビュー】寒さ暑さ目的で付けたけど、音もラクになった
私の場合、内窓を付けた目的は「寒さ対策・暑さ対策」です。
体感として、窓まわりの不快感が減り、部屋の快適さが上がりました。
加えて、空港が近い環境なので、飛行機音や踏切の音があります。
住んでいると耳が慣れて不快感は薄れますが、内窓にしたことで、音の気になり方が下がった感覚がありました。
これは“狙って得た効果”というより、思わぬメリットとして嬉しかった点です。
費用対効果の考え方!光熱費だけで判断しない
内窓は「まあまあ費用がかかる」部類です。
だからこそ私は、費用対効果を光熱費だけで回収できるかで判断しませんでした。
- 冬の窓際の冷えがラクになる
- 夏の暑さが和らぐ
- 結露のストレスが軽くなる可能性がある
- 音の気になり方が下がることがある
こういった“快適回収”を含めて、総合的に「やってよかった」と感じています。
また、私は給湯設備に最新を求めず「お湯が出れば十分」という価値観だったので、給湯器より内窓に予算を回しました。
(この優先順位は人それぞれなので、あくまで一例です。)
もしリノベをするなら、内窓は後付けよりも工事と一緒に進めたほうが判断がラクです。費用もローンに組み込めると、家計の見通しが立てやすいと感じました。
補助金は難しそう?→実は「申請は業者側」の仕組みが多い
補助金と聞くと、「手続きが大変そう」と構えてしまいがちです。
ただ、窓断熱系の支援制度は、登録された事業者(施工業者など)が申請を行う仕組みで運用されることが多く、施主側は
- 書類への署名
- 振込先口座の記入
- 必要書類の提出
など、協力する形になりやすいです。
私も実際、リノベ会社が申請を進めてくれて、私はサインと振込先を書いた程度で“おまかせ”でした。
だからこそ、見積もりの段階で次を確認すると安心です。
- 補助金に対応している会社か
- 対象製品として見積に入っているか
- 申請スケジュール(締切・予算上限)の注意点
内窓(窓断熱)だけ抜き出したミニ表
「内窓に関係する部分だけ」抜粋して整理しています。
(制度は年度で更新されるので、最終的には必ず公式情報で確認してください。)
| 知りたいこと | 内窓(窓断熱)に関係する要点 |
|---|---|
| どの枠組み? | 住宅省エネ系の支援のうち、窓断熱は「先進的窓リノベ」枠で整理される |
| 対象工事 | 内窓設置/外窓交換/ガラス交換など(要件あり) |
| 予算・上限の考え方 | 1戸あたり上限が設定される(年度で変更あり) |
| 対象になる工事着手の考え方 | 閣議決定日以降に着手した工事が対象、といった線引きが示される |
| 申請の進め方 | 事業者登録・申請受付開始などのスケジュールが示される(施主は業者と一緒に進める) |
内窓の補助額は「住宅区分(戸建/集合)×窓サイズ(面積)×製品グレード」で定額が決まります。
| サイズ区分(面積) | 戸建:S | 戸建:SS | 低層集合:S | 低層集合:SS |
|---|---|---|---|---|
| 小(0.2㎡以上〜1.6㎡未満) | 22,000円 | 36,000円 | 24,000円 | 40,000円 |
| 中(1.6㎡以上〜2.8㎡未満) | 34,000円 | 58,000円 | 37,000円 | 64,000円 |
| 大(2.8㎡以上〜3.8㎡未満) | 52,000円 | 89,000円 | 57,000円 | 98,000円 |
| 特大(3.8㎡以上) | 76,000円 | 140,000円 | 83,000円 | 152,000円 |
サイズは窓の面積(幅×高さ)で決まります
グレード(S/SS)は、採用する内窓の性能(製品仕様)で決まります
実際の申請は、基本的に施工店(登録事業者)が手続きします
*断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業(先進的窓リノベ2026事業)について
【環境の話】我慢して付けるのではなく、暮らしの快適さが“結果として”環境にもつながる
内窓を「環境のために我慢して付ける」と考える必要は、私はないと思っています。
まず大事なのは、自分と家族が無理なく快適に暮らせることです。
ただ、内窓で冷暖房のムダが減れば、結果としてエネルギー消費が減り、CO₂削減にもつながります。
CO₂削減と聞いてもピンとこない方がいるかもしれませんが、エネルギーを使いすぎない暮らしは、長い目で見ると社会の負担を小さくし、私たちの生活(食べ物・水・製品・インフラ)にも跳ね返ってきます。
「大きなことを完璧に」ではなく、「住まいのムダを減らす選択肢を知っておく」。私はその落としどころが、やさしいと思っています。
よくある質問
予算が許すなら、私は“おすすめ寄り”です。
理由は、窓が弱点になりやすく、部屋の体感が変わりやすいから。
ただし、優先順位は「長く過ごす部屋」「寒さが気になる部屋」からで十分です。
玄関ドアは共用部扱いになりやすく、大きく変えにくいのがネックです。
同じマンションで内側に扉を付けている方もいましたが、「面倒で使わなくなった」という話も聞きました。
やるなら“使い続けられる仕組み”かどうかがポイントです(生活動線に合うか)。
内窓で失敗しないコツは「先に条件確認」→合えば満足度は高い
内窓は、マンションでも体感が変わりやすい対策です。
一方で、成功のカギは「付ける前」にあります。
先に確認する順番(これだけでOK)
- 管理規約(届出・制限)
- 窓枠の奥行(ふかし枠 or 持ち出しになるか)
- 干渉(クレセント・レール・カーテン)
- どう納まるか(出幅・掃除ポイントまで理解)
この順番で確認して、条件が合うなら、内窓は暮らしをやさしく底上げしてくれる選択肢になります。
※この記事は筆者の体験談と一般情報をもとにまとめています。管理規約・現地状況・見積内容によって可否や最適解は変わるため、最終判断はご自身でご確認ください。
【参考リンク(公式)】
・環境省:先進的窓リノベ2026事業(公式ページ)
https://www.env.go.jp/earth/earth/ondanka/building_insulation/window_00004.html
・環境省:先進的窓リノベ2026事業の概要(PDF)
https://www.env.go.jp/content/000367224.pdf
・経済産業省:住宅の省エネ化の支援強化に関する予算案が閣議決定(対象工事の着手時期等)
https://www.meti.go.jp/press/2025/11/20251128004/20251128004.html
・住宅省エネキャンペーンにおける3省連携(リフォーム)PDF(窓:上限100万円/戸など)
https://www.meti.go.jp/press/2025/11/20251128004/20251128004-1.pdf
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