リノベ会社選びは“正解”より“相性”だった|A社の見積もり体験談
結論だけ先に言うと、リノベ会社選びで迷うなら「同じ条件で2〜3社に相談して、提案と対応を並べて比べる」のが一番早いです。
私は最初にA社へ相談しましたが、見積もりと提案を見て「今回は見送る」と判断しました。この記事では、良かった点も含めて正直に振り返りつつ、私が「次に何をしたか(比較の進め方)」までまとめます。

当時の希望条件まとめ(A社に伝えていた前提)
当時の私は、リノベーションについて
その場の思いつきではなく、
ある程度整理された希望条件を持っていました。
具体的には、以下のような内容です。
- 水回り(浴室・トイレ)の優先順位は低め
- 浴室・トイレの設備グレードは最低限で問題ない
- 洗面台は「配置」と「デザイン」を重視したい(メーカー指定なし)
- キッチンは特定メーカーに固執せず、提案の中から納得できるものを選びたい
- リノベーションに伴い、専有部分の配管は取り替えたい
- コロナ禍という背景もあり、ワークスペースがほしい
- 共用廊下側にある2部屋のウィンドウエアコン問題を解消したい
- 可能であれば対面キッチンにしたい
- ファミリークローゼットの設置
これらの希望は、
中古マンションを購入してから約10年間、
古い設備のまま暮らしながら
DIYや家具配置を工夫し、
「どこが不便で、どこは我慢できるのか」
を時間をかけて体感してきた結果、自然と整理されたものでした。
だからこそ、
「なんとなく新しくしたい」
という気持ちではなく、
暮らしの質をどう変えたいかが、
自分の中では比較的はっきりしていたと思います。
私が大切にしていたリノベーションの考え方(補足)
補足としてお伝えしておくと、
私自身は
「とにかく安くしたい」
という考え方ではありませんでした。
大切にしていたのは、
- 限られた予算の中で
- 自分なりの優先順位をつけ
- 納得してお金を使うこと
すべてを理想通りにすることは難しいからこそ、
- どこにお金をかけるのか
- どこを割り切るのか
その判断を、
一方的に決められるのではなく、
一緒に考えてくれる会社を探していました。
この考え方が、
のちにA社とのやりとりの中で
「少しズレているかもしれない」
と感じるきっかけにもなっていきます。

初回面談で感じたこと|ヒアリング重視の姿勢
最初の面談では、
「設備の選び方で金額が大きく変わるので、
しっかりヒアリングをしてから見積もりを出します」
という説明がありました。
担当は男性営業の方お一人で、
その後のやりとりをスムーズにするため、
グループLINEが作られました。
この時点では、
対応も丁寧で、
特に不安を感じることはありませんでした。
特に印象が良かったのは、
こちらの話を途中で遮ることなく、
一通り聞いたうえで整理しようとする姿勢でした。
要望を伝えている最中に
すぐに否定されたり、結論を急がれたりすることがなかったため、
施主としても落ち着いて話すことができたと思います。
この段階では、
「まずはこちらの考えを聞こうとしてくれている」
という印象があり、
やりとりに対して不安を感じることはありませんでした。
現地調査でのやりとりと、少しずつ生まれた違和感

現地調査には、
設計士の女性、営業担当、
そして女性の上司の方が来られていました。
我が家は最上階で、
マンションとしては珍しく
屋根裏収納がある住戸でした。
その構造について、
設計士さん同士で話し合っている様子を見て、
私は専門的なことは分からないため、
基本的にお任せしていました。
ただ、
打ち合わせを重ねる中で、
- 「そういう意味ではなかった」
- 「その認識とは少し違う」
といったやりとりが増え、
意思疎通の難しさを感じるようになりました。
現地調査のやりとりを振り返ると、
構造について十分に把握されていないようにも見えた、
というのが正直な印象です。
もちろん、A社が最初に現地調査に入った会社であり、
その場で構造を確認しながら進めていた可能性もあります。
ただ、屋根裏部分については、
最終的に**「櫓(やぐら)構造である」という説明は最後までなく**、
その点が少し引っかかりました。
その後、C社に現地を見てもらった際に、
「この屋根裏は櫓構造になっています」と
分かりやすく説明してもらい、
初めて構造が腑に落ちた、という経緯があります。
結果として、
A社との打ち合わせの中では
屋根裏部屋をリノベーションに含める案は立ち消えとなり、
この点も含めて、
自分が求めている提案とのズレを感じるようになりました。
プランが固まらない不安|安全策が優先された印象

当初は、
できるだけ間取りを変えたいと考えていましたが、
- 配管の制約
- 対面キッチンだと段差が出る可能性がある
- 工事リスク
といった理由から、
「できないかもしれない」
という説明が続きました。
その結果、
プランは徐々に安全策が優先され、
設備や床材を変えるだけの内容に近づいていきました。
夫に相談したところ、
「これだけ費用をかける割に、
間取りがほとんど変わっていない」
という指摘もあり、
私自身も違和感を強めていきました。
今振り返ると、
これはA社個別の問題というよりも、
「施工リスクを極力避けたい会社の判断」
だったのかもしれません。
既存の構造を大きく変えることは、
予期せぬトラブルや
追加費用につながる可能性もあります。
そうした背景を理解した上で考えると、
A社の説明は
会社としてはとても合理的だったとも言えます。
ショールーム見学で感じた限界
設備選びのために
ショールームへ行きましたが、
そこでも常に
「予算オーバーになりそう」
という話が先行し、
ワクワクよりも疲労感が残りました。
Pinterestで
理想の雰囲気を共有していたものの、
完成した見積もりとプランは
どこにでもあるような印象で、
リノベーションというよりリフォーム
という感覚でした。
この頃から、
「楽しいはずのリノベーションが、
なぜこんなに疲れるのだろう」
と感じるようになりました。
それは、
要望が通らないからではなく、
自分の軸で選べていない感覚が
積み重なっていたからだと思います。
設備選定で学んだ業界の現実
このやりとりを通して、
設備には
業者ごとの得意メーカーや仕入れ条件があり、
自由に選べるようで
実際には制約が多いことを学びました。
後から思えば、
A社は
コスト管理とリスク回避を重視する会社で、
施主主導よりも
業者主導の進め方だったのかもしれません。
お断りの際に感じたこと|誠実さと学び
最終的にA社はお断りしましたが、
その際はメールではなく、
電話で直接お伝えしました。
丁寧に対応していただいたことへの
感謝を伝えたかったからです。
営業担当の方からは
「契約にならなかった理由は何ですか?」
と聞かれ、
私は正直に、
「間取りがほとんど変わらなかった点」
をお伝えしました。
最後まで丁寧な対応だったことは、
今でも印象に残っています。
見積もりをお願いするということは、
その分、
お断りする責任も生まれます。
「無料だから」と軽く考えるのではなく、
相手の時間や労力に
敬意を払うことも、
施主として大切な姿勢だと感じました。
A社が向いている人・向いていない人

※あくまで私自身の体験をもとにした印象です。
向いている人
- できるだけ早く見積もりが欲しい
- 予算重視で進めたい
- 設備交換中心のリフォームを考えている
- 迷っている時に引っ張ってくれる営業マンが合う
向いていない人
- 間取り変更を重視したい
- 施主の想いを汲んだ提案を期待したい
- ワクワクしながらプランを詰めたい
- 常に話し合いながら決めたい
まとめ|A社で得た学び
もしA社にお願いしていたら、大きな失敗にはならなかったと思います。
ただ、間取りや使い方について
「本当はこうしたかった」という気持ちが、
後から残っていたかもしれません。
A社とのやりとりを通して、
私は
「会社の対応が悪かった」
とは感じていません。
ただ、
自分が求めていたものと、
会社のスタンスが合わなかった。
それだけのことでした。
この経験があったからこそ、
会社との相性や考え方の一致が
どれほど大切かを、
強く意識するようになりました。
A社との見積もり体験は、
結果的に契約には至りませんでしたが、
決して「失敗」ではありません。
むしろ、
自分にとって何が大切で、
どんな会社と一緒に進めたいのかを
はっきりさせてくれた、
大切なプロセスだったと思っています。
この体験をきっかけに、
「会社ごとに、考え方や進め方はこんなにも違うのだ」
ということを、より強く意識するようになり、
その後、私はさらに別の2社にも見積もりを依頼しました。
これからリノベーションを考える方にとって、
この体験談が
「自分に合う会社とは何か」
を考えるヒントになれば嬉しいです。
次の記事では、
A社とはまた違った視点や特徴を持つ
B社・C社との見積もり体験について、
同じように正直な気持ちでまとめています。
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